猫を迎え入れる時、最初から1匹では寂しいから兄弟猫を迎える、愛猫を飼っているが新入り猫を迎えたい、思いがけず子猫を保護してしまった。
など様々なことがあると思いますが、本来、単独行動を好む猫が、2匹以上の多頭飼いをすることは、猫にとって幸せかどうか?
考えてしまいますよね。
我が家は、先住猫ピースを飼って2年後に、2匹目を飼いたいなっと思っていた矢先に、新入り猫ちゅらを保護しました。
このように、保護という形で多頭飼いになった経験をもとに、今回は多頭飼いに失敗しないコツや手順などを紹介します。
多頭飼いするための心構え
1匹だけ猫を飼っていても、毎日の餌やりトイレの片づけ、健康管理など大変なものです。
2匹飼うと当然にお世話が2倍、3匹4匹となると3倍4倍になります。
もちろん、餌代や病院代の費用も増えます。
そのため、多頭飼いをするとなると、飼い主はそれなりの心構えが必要になりますし、先住猫が社交的で新入り猫を受け入れやすい性格かをよく見極めることも大切です。
私の場合、ピースが超が付くほどのマイペースな性格なので、まだ若いうちに遊び相手となる兄弟を迎えたいなぁと思い、でも家が狭いのと、これからかかるであろう費用などを考えて、増やすのは1匹だけと決めていました。
準備するもの
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食器
食器は1頭につき1皿を用意します。
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フード
キャットフードは、子猫用、成猫用、高齢猫用、老齢猫用、療養食、毛玉サポート用など、健康状態に合わせたフードがあります。
異なるフードをあげる時には、部屋を別にするなどの工夫が必要です。
我が家は、ちゅらが子猫の時は、フードが異なったので別で分けていましたが、ピースが何時間もかけて食べるので、ちゅらにも食べられてしまうことが多々。
今は、ちゅらの食欲も落ち着き(ドカ食いがなくなり)、2匹とも同じフードなので、同じ部屋に2皿おいて、お互いに食べたい時に食べている状況です。
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水飲み場
多頭飼いになると水飲み場も増やす必要があります。
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トイレ
トイレは、猫の数+1個が理想と言われています。
しかし我が家は、家が手狭いので、3段ケージの一番下にトイレを2個おくだけにしています。
あとは、家に居ることが多いので、トイレは常に清潔に保って、いつでも気持ちよく使えるようにしています。
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安心できる場所の確保
先住猫、新入り猫のそれぞれがリラックスできる場所を確保します。
ケージやキャットタワーを増やしたり、静かで落ち着ける部屋にベッドを置いてあげると良いでしょう。
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キャリーバッグ
病院に連れて行ったり、災害などで避難しなければいけない時のために、1頭につき1個のキャリーバッグを用意しておきましょう。
新入り猫を迎える手順とコツ
0.先住猫の健康診断・予防接種
新入り猫を迎える2~3週間前に、先住猫の健康診断とワクチン接種をうけます。
新入り猫との感染症を防ぐためで、予防接種も抗体ができる期間も考えて2~3週間前が良いでしょう。
1.新入り猫の健康診断を事前に済ませる
健康診断で、健康状態をチェックしてもらい、感染症や寄生虫がないかどうかも検査してもらいます。
予防接種や避妊・去勢手術も済ませておきましょう。
もし、急きょ保護した場合は、家の中に入れる前に動物病院に連れて行き検査をしてもらいましょう。
また、ケンカで怪我をしないように、爪を切っておいた方が良いです。
2.新入り猫を隔離する
感染症や寄生虫の問題がないと確証するまでは、隔離をしなくてはいけません。
隔離できる部屋があるときは、先住猫とは別の部屋に隔離します。
もし部屋がないときには、ケージに入れて先住猫からなるべく遠くに離し、布などをかけて中が見えないようにしましょう。
臭いでお互いの存在を認知させます。
いきなりご対面させることは、絶対に避けましょう。
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ちゅらを保護して、完全隔離していた頃
3.徐々に対面させる
ケージに布をかけたまま、先住猫が隙間から見れるようにします。
初日はお互いに威嚇しますが、威嚇がなくなるまで毎日短時間(5分程度)、様子を見ながら対面させて時間も延ばしていきます。
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ケージ越しに初対面。
4.気長に見守る
ケージ越しの対面も落ち着いてきたら、いよいよ新入り猫をケージから出してみましょう。
この時にも、お互いに威嚇しあったり、ケンカになることもあるかと思いますが、ここは猫たちに任せて様子を見てみます。
もし、流血するほどのケンカになるようでしたら、またケージなどに戻して、時間をおいてから出してみる。
を繰り返します。
飼い主は、先住猫と新入り猫が仲良くなるまでには1年くらい掛かることを覚悟して、対面は慎重に根気よく、気長に見守ることが大事です。
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ここまで1年かかりました。
気を付けるべき多頭飼いのトラブル
先住猫が環境の変化を好まない性格だったら、新入り猫が来ることでストレスになることがあります。
先住猫が急に粗相をするようになった
自分のテリトリーに新入り猫が入ってきて、トイレが落ち着けなくなっているかもしれません。
トイレを増やしたり、粗相する場所に立ち入り出来ないようにしてみましょう。
それでも粗相するのでしたら、新入り猫をケージに入れて、また様子を見てみます。
先住猫を優先にして可愛がることも大切です。
猫同士が仲良くならない
猫同士にも相性がありますが、最終的には猫の個性によります。
ケンカしているように見えて、本当は遊んでいることも考えられます。
会ったらケンカするけど、別々に過ごせているのであれば、猫どうしルールを作って、ほどよい距離感で付き合っていくこともあるので、
飼い主は猫どうしの関係を見極めて見守ってください。
どうしても、ケンカが絶えない状態が続くのでしたら、先住猫のためにも、別室で飼うか、新しい飼い主さんを見つけるなどの対応をしなければいけません。
このような状況も考えて、新入り猫を迎える時には、トライアル(お試し期間)を設けることが大切です。
病気の感染
新入りの猫が感染症の病気(白血病やパルボウイルス)だった場合、完全に別室に隔離して、飼い主は部屋から出る時は手をしっかり洗い、衣服を着替えることなどを徹底しなければいけません。
もし、猫エイズでしたら、ケンカによる噛み傷や流血などがなければ、食器を一緒に使っても感染する確率は高くはないので、ストレスのない環境を用意してあげて、寿命を全うさせてあげたいですね。
先住猫には、室内飼いを徹底し、予防接種をして免疫力を高めましょう。
まとめ
新入り猫を迎える時には、相性が合わなかったことなど想定外のことも考えなければいけません。
多頭飼いすることは、お世話することが増えて大変ですが、それ以上に楽しさも倍増です。
また、猫には、猫どうしのルールがあります。
飼い主は、神経質にならずにゆったりと構え、大きな気持ちで見守っていくことも大切だと感じます。